みなさん、台風の季節いかがお過ごしですか・・・。いやがおうにも気分が沈んでしまいますよね。
そんな時期をアロマキャンドルで乗り切ってみませんか?
今回はアロマの基本の基本をアロマセラピストの方にレクチャーいただきます!お話いただいたのは東京・南青山にプライベートサロンを構える小松ゆり子さん。
――そもそも、アロマで気分を上げたり、集中力を高めたりってできるのでしょうか?
「できます!アロマセラピーはアロマ=精油を使った自然療法だということを念頭においてくださいね。
精油(エッセンシャルオイル)ってなんだかご存知ですか?植物から採られた有機化合物なのです。古代、世の中に現代のような形の“薬”という物は存在していませんでした。では、人々はどうやって身体のケアをしていたか?身近にある植物などを使っていたんですね。生きていくなかで経験値が積み上がって、植物には薬効があることを人々は知っていたわけです」
――アロマセラピーの歴史って、ものすごく長いってことですね。有機化合物っていうと、天然の化学物質がいくつかくっついた物ですよね?
「はい。精油は200種類ほどあると言われていて、その化学物質の手の繋ぎ方が違っているのですが、同じ要素を含むものもあるので、それらは似たような効果を持っています」
――なるほど。では、気分を上げたり、集中力を高めたりする精油は系統があるのでしょうか?
「今回の“気分を上げる”とか“集中力を高める”には一般的に血流を上げたり、疲労回復を促すような作用のある精油、シュッとした活力的な印象のある精油が良いと思います。例えば、ローズマリーバジルなどが良いでしょう。よくアロマの効果で言われる“リラックス”、つまり鎮静作用があるものは向かないですね」
――「リラックス」と「気分を上げる」は正反対ですもんね。
「でも、“一息入れる”というか、1度深呼吸してリラックスした状態になることは重要なんです。リラックスすることで気分を切り替える隙間ができます。自律神経は基本自分で制御できませんが、深呼吸することで、少しだけコントロールすることができます。好きな香りを大きく吸い込むことで、良い信号を脳に届け、脳を心地よくさせてあげるのがポイント。その時に、気分を上げる香りや、集中力を高める香りを使うとより効果が期待できますよ」
――香りが脳に届くとは?
「人には五感という感覚がありますよね。その5つの中で唯一、嗅覚だけが直接脳の本能的な部分へと届くのです。脳には大脳新皮質、大脳辺縁系といった部分があります。この大脳辺縁系には鼻から嗅いだ香りが電気信号となって、香りが直接届きます。この大脳辺縁系は本能を司るところで、香りが本能を引き出すといってもいいですね。アロマを嗅ぐと気分がガラッと変わる所以です。
なので、先ほどご紹介したローズマリーやバジルなどの香りを嗅ぐと、エネルギーがみなぎる感じがします。沈んだ気分を上げるのにも即効性があると思います」
なるほど、直接本能に働きかけるので、気分をすぐに変えることができるんですね。
ただし、アロマは嗅ぐ以外の経路でも体の中に入っていきます。次回は、その経路によってアロマ効果に違いがあるのか?を解説いただきます。
お話を伺った人
小松ゆり子さん:http://yurikokomatsu.com

